約 2,372,572 件
https://w.atwiki.jp/bellofelm/pages/631.html
鉄騎蟹(テッキガニ) 機体データ 全長 --- 本体重量 --- 全備重量 --- パイロット --- 所属 アムステラ神聖帝国 正式には海戦型鉄騎蜘蛛 アムステラ軍の巨大機動兵器『鉄騎蜘蛛』を水中戦用に改造したもの 水中では鈍重な動きしかできない通常の蜘蛛に対し こちらは流線型のボディと強力なスクリュータービンにより、巨体ながら高速移動が可能 水辺の敵を捕縛触手で水中に引きずり込み、その強靭な鋏で真っ二つにしてしまう 巨大な胴体には多くの魚雷を装備しており水中戦での戦闘力は大型潜水艦を凌駕する 武装 白熱爪(脚部ヒートクロー)×10 閃雷砲(短射程ビーム砲)×8 魚雷 大型シザースアーム×2 捕獲用触腕 追記 主な活躍 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/karakuri_ss/pages/520.html
【兄ですか?無関係ですか?どーなんですか?】 上手くいけばここで戦争が終わるという局面。無論引くつもりも時間をかけるつもりも無い。 が、何かの間違いで目の前の相手が自分の兄のなれの果てとかだった場合倒してしまったら 一生後悔するだろう。というか、あの兄だとするならば今の自分でも勝てる保障は無い。 トワイス・ケブレ、どうする? 「我が名はトワイス・ケブレ。そしてこの機体は晶烈華・改だ。私に挑もうとするものよ、名乗るがいい」 取りあえずいつもの様に騎士らしく名乗って相手の反応をちょっとだけ待つ。 状況が状況なので5秒返事が無かったら攻撃する事に決めて待機。 エリカは2秒で鼻に指を突っこみハナクソをほじり尻をかきながら返事した。 「おお~我が弟トワイス~。私は兄だ~お前とは戦いたくない~。おならぷー」 「うちの兄上はそんなオッサン臭くない!!そういうのはいいから」 「迫真の演技だったのにバレた!さっきは私を一目見て兄と勘違いしてたのに!」 「いや、君じゃなくて機体が似てただけだから。名乗る気がないならいくぞ」 「は、はーい!クリスタルカイザーのパイロット、英国女子高生エリカちゃんでーす!ブイ!」 機体名を聞いてトワイスは微妙な表情を浮かべた。少なくとも兄の機体名ではない。 改めて機体を確認すると、全身を氷の様にする以外はサイズも頭部も違う。 トワイスの兄が乗っていた機体、晶烈華はこんな大型じゃないし、頭部もパイロットを模してはいなかった。 兄そっくりな顔に驚いたが、たまたま似ているだけの地球の新型と結論づける。 「では行くぞ!」 ザッザッザッ! コンディションは未だ万全とは言えないもののそれでも常人を凌駕する隙の少ない構え。 両手には一本ずつ長剣。サントレッターを倒した剣蛇ビットは全弾オート操縦にして自分の周囲に展開してある。 これならルガー達が敗れても、ビットが攻略されるまでは時間が稼げる。 (兄上の機体ではないとはいえこの局面に投入された地球の新型特機、パイロットはふざけている様に見えるが 弱いはずが無い!この金星丸と銀星丸が通用するか?) 金星丸(こんせいまる)、そして銀星丸(ぎんせいまる)。 前の戦いで二つに折れた大剣を修理して作った二本の長剣である。 柄が金色で右手用が金星丸、柄が銀色で左手用が銀星丸。 トワイスは二刀を構えると両腕周囲の映像を加工し腕を透明化させる。 「うわっ、剣がプカプカ浮いてる様に見える!きもっ!」 「君がうちの流派について知らないならば、どう斬って来るか予測がつかないはずだ。さあ受けてみるがいい」 ギュルギュルギュル! シュバババババ! 左右の剣が全く違う動きで晶烈華・改の胴体の周りを旋回する。 それぞれの剣が別の流派の剣術によって動き、さらに数手ごとにスイッチする事で 達人であってもどこから狙ってくるかわからない。 「なんじゃこりゃあ、なんじゃこりゃあ!」 エリカにとっては最初からわからない。 素人だった。女子だった。哺乳類だった。これには乗って半日未満だった。そんでもってバカだった。 シミュレーターではいい気になってても、まだまだ実戦では使えないパイロットだった。 トワイスの技術を尽したフェイントの数々はエリカにとっては無駄に洗練された 無駄のない無駄な動きでしかなかった。要は普通にこられても攻略不能だった。勝てねーとだけは理解した。 「なんか話が違ーう!私主人公じゃなかったんですかー!?開幕負け確定イベントとか聞いてないん ですけど。普通はもっと弱い一般兵が出てきてそれを圧倒する私ってのがスパロボデヴュー戦のお約束なのに! ちくしょー!ちくしょー!完全体になりさせすればー!どこで選択肢間違ったんだー!」 瞬き一つ先には確実に待つ死、しかも地球敗北の責任付き。他人からの殺意、それも超達人の放つそれは 自分で南極基地に突っ込む時や野獣と化した他人の後頭部をシャベルで殴る時の緊張感とはまるで違った。 だからだろう。エリカの脳が高速回転し普段からは導く事が無いであろう答えを導き出したのは。 「しょーれっか!しょうれっかワン!しょうれっか旧型!しょうれっか一号!元祖しょーれっか!」 『パスワード2武装封印解除完了、全武装オープン』 最初に自分の方を見てトワイスは兄と勘違いをし、それは自分の事では無く機体の事だと説明して来た。 そしてトワイスの乗る機体が『しょーれっか・改』だったから、クリスタルカイザーの元の名は 『しょーれっか』か『しょーれっか・なんちゃら』とかになると推測。それっぽい名前をパスワード2に 順番にぶっこみ、見事どれかがヒット! 晶烈華・改の二刀が当たる正にそのタイミングで四肢が割れ、内臓されていた武装が飛び出す! 「よっしゃー!」 「なにっ!」 ◇◇◇ 【勝利の雄たけびヤイサホー!】 どぐちゃー! 「ぷぎゃあああああ!!!!!」 クリスタルカイザーから飛び出した武装はいい具合にカウンターで敵に全弾ヒット! 「トワイスがやられたか…」 「フッ、トワイスは我々の中で一番の小物」 「あんな南極ロボにやられるとは恥さらしめ」 どぐちゃちゃー! 「「「ぐわわあああああああああ」」」 トワイスを撃破した武装はそのままの勢いで射出され、三方向で戦っていた敵も撃破! 「ちくしょー、お前ら覚えてやがれ!」 最後に残った一人が全員を牽引して去って行ったが、 どぐちゃちゃちゃー! 「ぐわー!」 空の彼方まで飛んでいった武器がアムステラの王様の心臓を破壊した! 白旗を上げるアムステラ!戦争はここに終わった。 「終わったね。よーし、アニキ、マリっぺ、ガルシアさん、FXで有り金全部溶かした人、集まれー!」 全員が大聖堂前に集合しクリスタルカイザーを先頭にして勝利のポーズ。 「妹よ、前から君は天才だと思っていたが、本当にマジ天才ですねー!」 バッハのヅラを被った兄ムッターがエリカを褒め称える。 「戦争が無くなったら明日から我輩どうすればいいのだ」 「私が養ってあげます、兄の部屋が空いてるのでそこに来てください」 思わぬところでカップル成立。 「実は拙者の正体はファントムだったのでゴザル!」 それは皆知ってた。 「ヤイサホー!」 バンダナのヒゲ親父が勝利の雄たけびを上げる。 「月夜の晩にヤイサホー!」 「錨を上げろヤイサホー!」 「ラム酒はおあずけヤイサホー!」 ヤイサホ言う度に分裂して増えていくヒゲ親父に混じって、エリカはズンタズンタタと踊り続けていた。 「いえーい、いえーい、勝っちゃった、私天才!」 「ヤイサホー!」 ズンタ ズンタタ ズンタッタ 『いい加減に起きんかアホーーーーーーーーーーーーー!』 楽しい空間にヒビが入る。 最近聞いたばかりの機械音声が夢の世界にいたエリカを僅かに覚醒させた。 「あ、あれ?私は大勝利したんじゃあ」 『あいつがあんなラッキーパンチくらって倒れるかよ。早く起きて残りのパスワードさっさと入力しろ』 「音声さん南極の時とキャラ違うくない?」 『私を発掘できたパイロットがここまでダメでバカとは思わなかったぞ。 流石に後を託せない状況だ、そりゃあ地も出る』 「じゃあ、諦めて下さい。私は夢の続き見る事にします。悪いのはデヴュー戦なのに 空気読まないあいつだから、グー」 『コラー!!!!』 自分が主人王だと言ったのはついさっき、しかしエリカはたった一撃で諦めムード。 最近の女子高生ここに極まり、今迄は一体何だったのか。 『起きろー!起きるんだー!せめて私の力を全部引き出してから諦めろー!』 「無理、パスワード知らないし」 『入った時言っただろ!シュババーンは入力出来てただろ!』 「肝心なとこ聞いてなかったんで」 『ええい、だったらこっちにも考えがあるぞ、パイロットにこんな事はしたくはなかったんだが』 現実世界、クリスタルカイザーの操縦席からコードがうねりながら伸び、 気絶しっぱなしのエリカの身体にまとわりついていく。 激痛が走りエリカは一瞬で目が覚めた。 「んぎゃー!イタイタイタイタイタイタイタ刺さってる神経とか刺さってる」 『さあ、パスワードを全部入力するんだ。これが最後のチャンスだぞ』 「だから知らないって、寝る!」 『そうか、お前相当甘やかされて育ってきたんだな。一つ自分の思い通りにならない圧倒的な障害が 登場したからってだけで簡単に諦める、やれやれそんな奴だったとは』 「いや、だってアレ多分宇宙人の中でも別格ですよね?多分アムステラ軍タイマンランキング10位以内の。 そんなんをデヴュー戦に持ってこられたらそりゃ負け確定イベントと思いたくなるわけで」 『多分そうだろうな。しかし、勇気があるのかないのか、鋭いのかアホなのか良く分からんなお前は。 で、だ。確かにお前には荷が重い。なので質問を変えるぞ。自分の力以外を用いてでも勝ちたいか?』 「それで勝てるなら。現実逃避しながらヤイサホおじさんにお迎えされるのはマジ勘弁だから」 そりゃあ、エリカだって寝たくて寝てるわけじゃないのだ。ただ、本能が睡魔を呼び起こす程のレベル差を 感じ取ってしまっているだけなのだ。何やら嫌な予感もするが機械音声との再契約を実行する事にした。 『許可はとった!それでは…衆手活性奥義が一つ、逆DTSの応用編だーっ!』 シュビビビビビビ!!!! エリカの神経に刺さったままのコードから電流が流れ、その痛みで再び意識を失う。 目を閉じる寸前、ヤイサホおじさんの顔が空に浮かびサムズアップしていた。 ◇◇◇ 【それは紛れも無く奴さ】 クリスタルカイザーから飛び出した武装を難なくかわしてトワイスの斬撃が直撃する。 現実はまあこんなものである。 だが、何もかもがトワイスに都合よく動いた訳ではなかった。 「浅い、か」 クリスタルカイザーは正面から武装が飛び出た反動でのけぞっており、その結果 斬撃は完全な形では入らなかった。ダウンしたものの、大聖堂には入らせんとばかりに 即座に起き上がるクリスタルカイザー。 『まだまだだわ!』 ダメージのせいだろうか声に違和感、喋り方にも違和感、透明な装甲の向こう側のエリカは 白目を剥き、絡まったコードに引っ張られる様に手足を動かしながら姿勢を制御する。 コードが刺さった箇所からは血がポタポタ流れ、顔色は紫色に変色している。 『ギャス…エリカさん大復活だわ!トワイスよこの大宇宙はそんなへなちょこ攻撃では揺らがぬだわ!』 「くっ、うちの兄上の様な事をいいやがって!さっきは全然似てなかったのに!」 自らを大宇宙と呼ぶのはトワイスの兄の口癖だった。トワイスが12歳の時、剣術では兄に並んだと 思い勝負を挑んだら、「大宇宙にロケット一つで飛び立つ気かよ」と笑われ、体術・槍術・銃術で ボコボコにされた後、改めて剣術で打ちのめされた。身体もでかければ態度もでかい兄だった。 『いくぞトワイス、ただの少女に負けて泣きべそかくがいいだわ』 クリスタルカイザーは出現した武装の一つを手に取る。右手に掴みしそれはボーリング玉を 一回り大きくしたかのような金属製の鉄球だった。広げた手のひらの上でエネルギーを纏いながら、 鉄球は黄金色の輝きと共にふわりと浮きあがった。 『滅びよ…』 「そ、その技は!」 『ミニマム・クラッシャー!』 ドオッ!!!!!! 技名を叫ぶと同時に金属球が発射される。トワイスはいつもの余裕をもった優雅なディフェンス技術は どこへやら、必死に飛びのいて金属球をよける。外れた金属球は轟音を上げながら加速し続け…。 ズガアアアアアアアンンンンン!!!! 数百メートル先のマシューが乗るデフネビアの胴体をぶち抜いた。 「マシュー君大丈夫か!」 トワイスが通信をするが返事は無い。不意の攻撃で気絶したのか、それとももう二度と返事が出来ないのか。 『よそ見してる場合かトワイスぅ、だわ?』 「…ハッ!」 クリスタルカイザーは次の攻撃体勢へと移る。右足を大きく振り上げ、そして降ろす。 原理もクソもない単純な踏みつけである。だが!スーパーロボットの乗り手が地盤の質を完全に理解した上で 踏みつけを行うとこうなる!! 『マキシマム・マグニチュード!』 ズガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!! 足先から地割れが発生し、大聖堂周囲数百メートルを激しい揺れが襲う。 「ぬぐぅ~、ま、また兄上の技のマネを~」 震源地が目の前にある晶烈華・改は転倒しない様にバランスをとるのに精一杯で相手の先手を許してしまう。 『ヒート・オブ・デネブ!』 クリスタルカイザーは悠々と大型ビーム砲を天に向けて撃ち、そこから発生したごんぶとビームは 空中で拡散し地上へと降り注ぐ!晶烈華・改の周囲は逃げ場の無い高熱のシャワーに包まれた! 「戻れ!剣蛇達よ!我が身を守る傘となれ!」 トワイスは剣蛇ビットを呼び戻し、それらを組み合わせて即席の耐熱フィールドを作り難を逃れる。 『なかなかやるではないか、…あ、なかなかやるのだわ!しかし、次の攻撃で終わりだわ!』 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 地の底から不気味な音が響き渡る。その音は先程の拡散ビームで空いた地面の穴から聞こえていた。 バシュ!バシュ!シュババババッバシュ! 無数の穴の一つ一つから熱気を帯びた金属球が飛び出す。 そして全ての金属球は全方位から晶烈華・改に超速度で襲い掛かる! 『ナイツ・オブ・ザ・ギャラクシー!』 「完全に兄上の技じゃないか!何なんだお前はーっ!!」 『通りすがりの女子高生だ!じゃなくって、女子高生なのだわ!』 一連の技の流れ、そしてネーミングセンス。これはもう完全にトワイスの知るギャスディンの連続技、 全宇宙びっくり操兵と恐れられる戦術そのものだった。 「うおおおおお!双星よ守りたまえ!」 トワイスは金星丸と銀星丸を振り回し、金属球を可能な限り撃ち落としていく。 だが、二刀で捌けない攻撃が徐々にヒットし装甲を削っていく。 「私は負けるのか…、ユリウス様の目的もアムステラの正しきありかたも、目の前の存在の正体も分からぬまま」 『さらばだトワイスよ、今のアムステラに従って参戦した己を呪うがいい。…滅せよ』 再びミニマム・クラッシャーの構えをとるクリスタルカイザー。 「兄上は本当に容赦がないなあ、ああ、ここで終わりたくない。…くそ」 ビットも失い、四肢の運動力も減退し、抗う術を無くした晶烈華・改。その目の前にミニマム・クラッシャーが迫る。 「エヌジェイ君には偉そうな事言っておいて結局私もこんなものか。 しかし、本当に何だったんだろうなこいつは。兄上は大型の転送装置に巻き込まれて 遺体すら回収できずに死亡したはず。オスカー将軍からもう少し詳しい話を聞きたかったな。 しかし、死の間際は時間がゆっくりに感じるとは聞くがいくらなんでも直撃するのが遅すぎる気が」 晶烈華・改に直撃してトワイスの命を奪うはずだった金属球はエネルギーを放出しうねりながら空中で静止している。 まるで見えない壁に阻まれているかの如く。そう、見えない壁だ。 トワイスはミニマム・クラッシャーを防いだこの技を知っている。 自分の横に立ち片手をかざして空間を歪曲させているその機体の名は…雪烈華。 「やれやれ、本来なら君がこの場所を占領した頃に来て一緒に祝杯を上げたかったんですがねえ」 「お、オスカー将軍!」 「ここは引きなさい、君はアムステラに必要な人材です。これ以上の犠牲を出すわけには行きません」 「し、しかし地球人の降伏はもう目の前です。最後までやらせてください」 「冷静になり周囲を観察しなさい。君と共に来た連中は既にやられました。間もなくここに複数の特機が 到着します。メッキーとディータも敗れこちらの増援はありません。それでもその機体の状態で勝てますか?」 作戦の完全な失敗を告げられトワイスは愕然とする。自分がグズグズしている間に勝利の為の時間は既に 潰されてしまっていたのだ。 「皆、やられてしまったというのか。私が手早く大聖堂を占拠してさせいれば」 「トワイス君、これが実戦と言うものです。君にとって彼らは初めて実戦を共にした部下…の様なものでしょう。 辛い気持ちは分かりますが、感情に流されてするべき事を見失ってはいけません。 苦しい時こそエレガントに振る舞いなさい」 「…わかりました、撤退します」 地球側のスーパーロボットが合流する前に晶烈華・改は退却する。 雪烈華もそれに続くが、退却する直前、一度だけクリスタルカイザーの方に視線を向ける。 鬼の様な顔をした頭部パーツと透明の装甲の奥でぐったりした少女を見比べ、 自分が持つ情報と照らし合わせオスカーは一つの可能性に至った。 「ギャスディン…あの状況から生きていたとでもいうのですか。いや、亡霊の様なものですか」 『オスカァァァァ!またもや邪魔してくれたな!』 女子高生演技をかなぐり捨て、雪烈華に飛びかかろうとするクリスタルカイザー。だがその動きが急速に鈍くなっていく。 『ちぃっ、不完全な機体と不完全なパイロットで力を使いすぎたか』 エリカの両腕は皮膚が大きく裂け、断裂した筋繊維の間から骨が見えている。 肺にも穴が開き、脳に酸素を送る量が大幅に減少していた。 クリスタルカイザーの人工知能が操縦を担当し、中にいるパイロットを操作の為だけの 歯車として使う事で強引にポテンシャルを引き出していたが、そんな方法で長く持つわけが無かった。 「何故そうなったのかは分かりませんが惨めですねギャスディン、 ですが今は君にトドメを刺している時間はありません。また会いましょう」 『オスカァー!貴様よくもあの時は、いや、今も弟を使ってお前は…』 雪烈華が去り、それと同時にクリスタルカイザーは機能を停止する。 エリカは無数のコードからようやく解放され自由の身になったが意識はまだ幻想の中にあった。 「ヤイサホー…ヤイサホ…ありがとうみんな…すばらしいこのせかい…」 サンジェルマンの顔が巨大化し太陽となり大地を照らし、原っぱで三人のヤイサホおじさんと一緒に 踊るエリカ。どうやら自力で現実に帰ってくるのは難しそうだ。 まあ、今戻っても待っているのは耐えがたい痛みと使い物にならない肉体だ。 しばらくはこのままの方が幸せかもしれない。 戻る (続く) 『かえでっさんのオマケコーナー』 モミジ「大天才と!」 でっさん「人形もどきの」 モミジ「おまけコーナー!」 でっさん「いいんですかね、無関係な我々がオマケコーナー乗っ取って」 モミジ「たわけ!我らはちゃんと南極女子高生に出演しとるではないか!」 でっさん「名前すら出てないですけどね。それで何をすれば?」 モミジ「うむ、今回はこの大天才が助手と共に『逆DTSの応用』について説明する! さあ、でっさんよこの装置をつけるのじゃー!」 でっさん「これはDTS装置の様ですが、ちょっと違いますね。モミジ様、これは一体?」 モミジ「普通のDTSは『パイロットが動く→システムで連動→ロボが動く』となるじゃろ? この装置はそれの順序を逆にしたものなのじゃー!」 でっさん「『予め入力されたプログラムでロボが動く→システムで連動→パイロットが動かされる』ですか?」 モミジ「そうじゃ。この装置を使う事で、初心者に正しい型を覚えさせるというのが衆手活性流が 開発した逆DTSという事じゃな。じゃが勿論欠点もある!」 でっさん「それは一体?」 モミジ「普通に型を教えるより金がかかる!きちんと整備した操兵を使わんと肉体に負担ばかりかかる! 習得できる技には限度がある!こんなところじゃ」 でっさん「なるほど」 モミジ「では理解してもらった所で、でっさんには本編でクリスタルカイザーの中の人が使った 逆DTSの応用編を体験してもらおう。スイッチオンじゃ!」 でっさん「わ、わわわあああ、体が勝手にー!」 モミジ「これぞ逆DTS応用編!パイロットに刺激を与え無理やり正しい動きを実行させるのじゃ! 早い話が高度な知能と意思を持った操兵によるパイロット洗脳じゃな」 でっさん「うわああああああああああああああ」 でっさん「なお、この実験は人間の関節の可動域を超えた動きが出来るでっさんじゃから 問題なく実験できるのじゃ。モニターの前の皆はマネするでないぞ」 でっさん「モミジさまああああああ、私中身ただの人間ですからーーーーーーーーーー」 モミジ「あ」 ボキバキどくしゃー
https://w.atwiki.jp/bellofelm/pages/18.html
黒竜角(コクリュウカク) 機体データ 全長 --- 本体重量 --- 全備重量 --- パイロット ガミジン 所属 アムステラ神聖帝国 長く伸びた尻尾と角、触覚、そして大きな翼と悪魔然としたフォルムを持つ漆黒の機体 疾風の如き機動性と圧倒的パワーを併せ持ち、膝下まであるムチのような長い両腕と 何でも切り裂く爪で敵をどんな相手も粉砕する そして空中での高速戦闘までは無理だが、その巨大な翼で空を飛ぶことも可能 地球側からは畏怖を込めて『悪魔(デモン)』のコードネームで呼ばれている 武装 ジェノサイドクロー(両腕部クローアーム)×2 触覚型電磁ロッド×2 主な活躍 第十七話「悪魔来たりて」 第二十七話「黒翼のヒーロー」 第二十八話「明日のエース」 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/karakuri_ss/pages/46.html
影狼隊徒然記【隊長の優雅な休暇】その1 ~ 夜間 アムステラ基地・アフリカ大陸南部支部上空 ~ 満天の星空の元。闇に紛れる様な深緑色の操兵が単機、夜間飛行をしていた。 基地に近付いた時、その操兵のパイロットは砕けた口調で基地へと通信を入れる。 「・・・あぁ~、夜分に済まねーけどな。こちら影狼隊所属のバドス。着陸許可を申請するぜぇ~」 「こちらジョーゲン補佐官。当基地への着陸を許可します」 ~ アムステラ基地・アフリカ大陸南部支部 基地内執務室 ~ 「私は『鷲鼻のバトゥロ』。現在、司令官代行を務めている。貴殿の来訪目的を伺っても宜しいかね?」 来客用のソファーにだらしなく寄り掛かっているバドスに静かに問い掛けた声の主は、全身に『青』を纏った静謐なる男。 車椅子に腰掛けた姿とはいえ、その風貌からは弱々しさを一切感じられず、むしろ重厚な威厳を醸し出して居る。 両拳を顎の下で組んだバトゥロの車椅子が、動力や付き人も無しに自分の前に来たのを見て、バドスは一瞬、怪訝な顔をする。 しかしすぐにニヤリと笑みを浮かべ、軽薄な口調でバトゥロの問いに答える。 「あぁ、実は用件が2つあるんだわ。まっ、1つは私用っちゃ私用なンだけどなぁ」 「まずは赤スーツ大佐も関わる用件から済ませっちまおうか。悪ぃがボギーのオッサンと一緒にシミュレーター室に集合してくんねぇ?」 今度はバトゥロが怪訝な顔をする番であった。しかしあれこれ尋ねるよりも見た方が早いと判断して、バドスの言葉に従う。 ~ シミュレーター室 ~ 無精ヒゲによれよれ軍服姿のバドスと、車椅子に座った青い顎鬚に青い服のバトゥロ。そして室外から聞こえる3人目(?)の足音。 軽快な足音と共にやって来たのは、赤い軍服姿の”レッド・スーツ・ボギー”ことボギヂオ・クラケット大佐である。 「ハァ~シュポシュポ! こんな夜更けに何だい? バトゥロ君! ・・・えっ? 呼んだのはそこの小汚い・・・誰?」 「あぁ。俺ぁ影狼隊のバドスってモンですわ。迷(…ゲホンッ!)名将・ボギヂオ大佐のお噂はかねがね聞いてますぜぇ~」 「ハァ~ッ! 私の勇名が知れ渡ってるってのは、誰から聞いても嬉しいよねぇ~。・・・んで? 君、何やってんの?」 自己陶酔気味なボギヂオの科白を半分聞きしつつ、シミュレーターの設定を調整してたバドスは、2人(?)に向き直って説明する。 「お宅らが現在進行中の『ギガント破壊指令』とやらに関して、俺達も一口噛ませて貰えないかと思ってねぇ~」 「あぁ、うん・・・でも、『(地上戦艦)赤福』も壊れちゃったしね。うちに支援を求められても困るんだけど・・・」 「いやいや。あんたらがそんだけ苦戦してるギガントとやらの力量を測りたくてよぉ。でもまぁ、倒しちまうかもしれねぇけどな?」 「えぇっ! それ本当かいっ!!」 「まぁな。あ、もし倒せたら手柄は今まで頑張って来たアンタらのモンだから安心しな」 「ハァ~ッ! シュポシュポポッ!! やったねボギーちゃん! 手柄が増えるよ!!」 バドスの寛大な申し出を聞いて、狂喜の踊りを舞いだすボギヂオと、懐疑的な眼差しで見つめるバトゥロ。そして虚空で密かに響く舌打ち。 そしてバドスは「まずは今言った事を実演してやるから」と言いつつ、シミュレーターを起動させる。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ シミュレーター空間 ~ アフリカのサバンナを模したフィールド内に聳え立つ巨体。そう、この機体こそがレゼルヴェ国の守護神! ギガント28号であるっ!! ・・・と、言いたいのは山々なのだが。この仮想ギガント、何故か見た目はメイド服を着た丸っこい鋼鉄の黒ウサギである。 そしてその頭上に浮かぶ深緑色の機体は、空戦操兵の斬風一式改・禍風。 べらんめぇなアメリカン口調で挑発する仮想ギガントに対し、禍風はその上空で頭部を下に向けて構えを取る。 「あ、判った! なーんだ、気付けば簡単じゃないか! ハァ~ッ、シュポポポッ! 奴が届かない位置から攻撃すりゃ良いんだね!」 得意げなボギヂオの科白を裏付けるかの様に、禍風の両腕と翼から多数の連装ミサイルが仮想ギガント目掛けて発射される。 四方八方から襲い来る小型ミサイルの群れは、両腕を振り回して迎撃する仮想ギガントへと容赦無く喰らいつく。 数発のミサイルをその豪腕で叩き落したところで結果は変わらない。程なく、仮想ギガントは巨大なガラクタと化して大地に倒れ込む。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「実演終了、と。禍風の装備を整えてから後日、この方法でやっこさんの実力を測ってやる予定でさぁ。満足して貰えましたかねぇ?」 「ハアァァ~ッ! シュポポポンッ!! 良いね! 次にキミが来た日がギガントの命日だよっ! 今日は良い夢見られそうだぁ~」 「そりゃー良かった。んじゃお休みなせぇ、司令官」「うんっ、お休み!」 スキップしながらシミュレーター室から去って行くボギヂオを見送ってから、バトゥロは沈鬱な面持ちでバドスを諭す。 「君の戦法は有効かもしれんが・・・だが、本物のギガント28号相手では不足だと言わざるを得ない。彼はそんなに甘い相手では無いぞ!」 しかしバドスは、珍しく怒りを帯びた顔付きで身を屈め、バトゥロの真正面から鼻先を突き合わせて言い放つ! 「舐めるんじゃねぇっ! アンタらが考えてる以上に、ギガントの野郎を痛めつけてやるから安心しやがれっ!!」 その科白を聞いて、バトゥロの顔付きが変わった。虚空に片腕を掲げて制止の構えを取ると同時に、密やかな声で問い返す。 「・・・ちょっと待ってくれ。今、君は『痛めつける』と言ったな? ギガントを倒す前提では無さそうだが・・・?」 「流石だねアンタ。ボギーのオッサン相手じゃそういう話は通じないからな。色々と省略した」 バドスも表情を一変させて、ニヤニヤ笑いながらその問い返しに答えてゆく。 「俺達もギガント関係の情報は集めてるが、正直マトモに勝てる気しねぇんだよな。だからまずは力量を測るつもりなのさ」 「そうか・・・しかし、くどい様だが先ほどの戦法だけで挑むのは自殺行為だぞ」 「・・・言っとくが、さっきのシミュレーションは仕掛ける手のごく一部だ。全容は本番でのお楽しみって奴さ」 「ならば良いが・・・くれぐれも気を付けてくれたまえ」 「なぁに。アンタらが打倒ギガントを掲げてるって件も確認済みさ。だから俺たちゃ死なない程度に時間を稼いでやるぜ」 パンパン! と手を叩いてバドスはこの話を打ち切る。そしてもう一つの用件について話しだす。 「んでまぁ、もういっちょの用件だが。コレ実はトワイス快王宛なんだわ。で、こいつがトワイスちゃん様宛ての手紙な」 「(…トワイスちゃん様?)だが彼は今、ブラッククロスと協力してバチカン攻略戦を遂行中なのだが・・・」 「そりゃ知ってるがね。うちの隊長の私用なんで、そっちの任務の後からでも構わんってさ。隊長も目下、休暇中だしなぁ~」 「そうなのか。むっ、その予定表は一体? ・・・こっ、これはっ!!」 バドスが手紙と一緒に差し出した予定表に何気なく目を通したバトゥロが驚愕の声を上げる。 「おっ、大蛇毒砲(おろち どっぽ)だとっ!! かつて、百文字(ジ・ハンドレッド)と死闘を繰り広げた漢だぞ彼はっ!!」 「あー、それな。隊長が以前見たとかいう『蛇輪』って技をもっと良く知りたいから訪ねるんだとさ」 「次は趙深虎(チャオ・シェンフー)だとっ?! 拳王・李白鳳(リー・パイフォン)と同門で、彼と並んで竜虎と評される腕前とも聞くっ!!」 「だからだよ。その『拳王』とやらにゃテッシン老が先にツバ付けたらしーんでな。となると、そっちの趙って奴になるだろ?」 「しっ、しかし彼は趙財閥の御曹司だぞ。そう簡単に手合わせ出来るものでもあるまい?」 「そこはまー、死合する訳でもねーからな。穏便に試合するだけならどうとでもならぁな」 「・・・待ってくれ。何だこれは。何の冗談だ? 『トワイス快王と試合』とあって、その後に『耐撃の百文字と面会』とあるのは・・・」 「いやいや、大マジ。さっき『ギガントの力量を測りに行く』って言ったろ? ギガントの性能は操縦者(?)と直結してっからなぁ~」 「そ、それはその通りだが・・・しかしな・・・」 予定表に書かれた面子を確認したバトゥロは、嘆声と共に率直な感想を述べる。 「君のとこの隊長は自分の実力を過信してるのか? それとも自殺志願者か? これだけ見るとそうも言いたくなるな」 「なぁ~に。あの人ァ俺と並んで逃げ足が速ぇんで大丈夫さ、多分」 「そうか・・・しかし、もう一つ言わせてくれ。『これの何処が休暇だ?』」 「・・・さぁね。俺にも隊長の感覚がよー判らん時がある。軍務から離れて好き勝手やりたいから『休暇にした』そうだけどなぁ~」 予定表を見たバトゥロが、感嘆の念も籠った呆れ顔を虚空に居る娘と向き合って晒していた頃。 『休暇中』の影狼隊隊長は、予定表にある最初の相手と出会う準備をしていた・・・。 戻る TO BE CONTINUED・・・
https://w.atwiki.jp/bellofelm/pages/886.html
マッドシャルバロス 機体データ 全長 --- 本体重量 --- 全備重量 --- パイロット オーストラリア兵 所属 オーストラリア陸軍 豪州と米国が共同で開発した機動兵器 索敵の精度を上げるためにコックピットは複座型になっており メインパイロットの他に情報収集要員としてサブパイロットが搭乗する構造になっている ビシャモンに一撃で破壊された為に、後継機の開発が急ピッチで進行している モデルはマッドマックス2のヒューマンガス 武装 ブーメラン×1 ビームクリケットバット×1 ストライクオージーボール 主な活躍 外伝「毘沙門~蘇る太古の武道家編」 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/bellofelm/pages/439.html
スティング 人物データ 身長 --- 体重 --- 年齢 25 所属 アムステラ神聖帝国 特技 整備全般 搭乗機 --- アムステラ特殊遊撃部隊「カスム隊」所属の メカニックチーフにしてクリストフの実兄 クリスとは対照的に性格は冷静沈着で、隊の中では「頼れる兄貴」的なポジション かつてはパイロットとして所属していたが、才能に恵まれずメカニックに 転向した経歴をもつ為、彼の親を知っている者達からは色々と蔑まれていたが 「父は父、俺は俺」と、本人は吹っ切れている様子 その過去の経験からか、周りの噂や評判などで人を判断せず 自らの目で確かめ、その人の本質を見ようとする メカニックとしての技術は一流で、隊の操兵の整備を引き受けているほか 「吠弩」の設計・開発はほぼ彼が1人で行なえるほどの知識も併せ持ち、 レイナと協力して「吠弩羅」の設計・開発やウィーを加えての三人で「雷獅子」を完成させている 追記 主な活躍 SRC外伝「一意穿震」 SRC外伝「一意穿震 第二章」 SRC外伝「一意穿震 第三章」 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/bellofelm/pages/171.html
「さ」行 さ サイボーグ サバット サンド・アパッチオ 左砕 残影機動 斬空 斬刹 三羽烏 斬・飛翔分身抜刀牙 し シークレットペニス ジェノサイドカッター ジェノサイドクロー シスコン ジ・ハンドレッド シャイラ隊 ジャスティスC シャドーモセス シャラ シュツルム・ヴィント シュバルツカッツェ ジュルフ隊 ショタコン ショーテル シロッコの乱 慈愛の福音 蛇身棍 蛇輪 蛇腕 蛇椀 蛇牙 獅子公爵 死穿砲 竹刀 縞パン 縞栗鼠隊 白服 写真集 襲・突槍抜刀牙 重力緩和装置 重力制御装置 祝福の賛歌 呪術再生装甲 女王の盾 処断の剣 女難 白雪姫 新機兵計画 新鮮四果聖 神父 辛煉種 す スア隊 スターシルバー スターライトブレイズ ステラ隊 ストームコンビネーション スモークディスチャージャー スーパーリヒャルトカノン スーパーロボット スリーマンセル スワジランド王国 せ セイクリッドアーマー ゼゼ センゴク星 精神感応 聖帝 世界ボクシング団体 積念コア 絶交キャメン 絶・天狼抜刀牙 善勝・威勝 戦神 戦闘シミュレーター 仙道機 専用機(アムステラ) 閃雷砲 そ 操兵 操兵世代 空石流武術
https://w.atwiki.jp/bellofelm/pages/654.html
玉鱗(ギョクリン) 機体データ 全長 --- 本体重量 --- 全備重量 --- パイロット --- 所属 アムステラ神聖帝国 水中戦専用可変人型量産機蒼鱗の派生タイプ 機体の大型化により、巡航モード時に背面に別機体を載せることが出来るのが特徴 あくまで機体のトランスポートが主目的のため、武装は巡航モード時の魚雷4門と 人型モードの両腕のレーザー砲2門のみ 武装 魚雷×4門 レーザー砲×2門 追記 機体デザイン・らいあさん。本編参照 機体設定・はんぺらさん。 主な活躍 外伝「とりのうた」 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/karakuri_ss/pages/74.html
オーデッド隊、西へ! その5 ~ フランス軍別拠点・戦場後方 ~ 「い、今の我は、怒髪天で絶不調なの、じゃあぁ~っ」 「ミサイル連続発射の反動を甘く見てた、昨日までの我を思いっ切り殴りたいぃぃ・・・」 「機体がめっちゃシェイクされて、き ぼ ち 悪 う ぅ ぅ ぅ ~ っ 」 大量のミサイルを発射した反動によって間断なく揺さ振られ続けた絢雨の中で、カエデはグロッキー状態になっていた。 「す、済まんグレモリ~。後は任せたぁ~・・・でっさんのデータをそちらとリンクさせるぞよぉ~」 「あい、あい。後はあちきに任せて休みなんし」 カエデの絢雨は、フラフラと撤退して行く。 その場に留まったグレモリーは、ステルス中のデサンドールから送られた戦場の俯瞰データを確認。 そのリアルタイム情報を元に、羅甲部隊の面々に行動指示を送る。 「こちらも、オーデッドクン達なら早々不覚は取らへんやろうけど。ライゴウクンは未知数やねぇ」 「それから・・・干渉のタイミングは『彼』に任せるでありんす」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ フランス軍別拠点・戦場上空 ~ (「・・・ふっふっふ。こういうハッタリを駆使するのも、闘いの駆け引きというものよ」) 上下逆転した構えのまま、ライゴウは悦に入っていた。 荒光に搭載されているのは『重力緩和装置』であり、軌道修正は四肢の先端と背面ブースターからの斥力発生で行う。 従ってこの上下逆転の体勢、実は重力を緩和させて浮いているだけの隙だらけな状態である。 (つまり水中で逆立ちしているのと同じで、足場も支えも無い不安定な状態なのだ) (「無論、このままでは戦闘もままならん。次の一手を仕掛けると致そうか」) ミサイル爆発の余波で揺れる周囲の空間と、彼我の距離を鑑みたフェルグスは、双剣を抜き放って身構える。 それに対し、徒手空拳の荒光は異様なポーズを取る。 顔をフェルグスに向けたまま、身体をフェルグスの視線延長線上に伸ばした格好で両腕をピンと真横へ伸ばす。 丁度、全身を十字架の形にして頭をフェルグスに向け、その身体を頭と伸ばした腕で隠して居る状態である。 そこから左足を曲げ、脚で4の字を作る。同時に右腕を曲げ、拳を胸元に当てる。 そして両拳と左足裏から斥力を放出。その勢いでネズミ花火の如く荒光が旋回する! 「 虚 空 格 闘 術 ! 空 輪 渦 弾(くうりんかだん)っ !! 」 不規則な回転攻撃がフェルグスを襲い、その渦を断ち切る様にフェルグスも高周波振動ロングソードを振るう。 フェルグスが振り下ろした左のロングソードは荒光の右脛に命中したが、刃筋はズレていた。 如何に高周波振動によって硬い金属をも易々と切り裂く高周波振動ロングソードといえども、刃筋がズレては意味が無い。 右脛の装甲に軽く刃が食い込んだ瞬間、荒光は曲げた左足を伸ばしてロングソードの剣身を両脚で挟み込む。 それと同時に伸ばしていた左腕を曲げ、左拳を背に回す。そして両拳より斥力放出! 「 螺 旋 顎 (らせんあぎと)っ !! 」 己の身体を軸として荒光が錐揉み回転。その回転に耐え切れずに手放した左のロングソードが、クルクルと宙を舞う。 フェルグスは1本になったロングソードを構え、回転を止めた荒光もフェルグスと正対して構えを取り直す。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ フランス軍別拠点・前線 ~ 一方その頃。ベロニカのコッペリオンは強敵と対峙していた。 「・・・ふむ。新型機とかいう以前に、先程の有象無象共とは格が違うな。やはり闘いとはこうでなくてはならん」 「蛮族の戦士よ。2対1という劣勢にも怯まぬ、お前の健闘を期待しているぞ」 そう尊大に言い放つと、銃指威は腕組みを解いて両腕を構えて銃を模す。 その背後で麟駆も、忠実な獣の如く唸りながら身構える。 「蛮族などと侮るなよ、オーデッド卿とやら。このベロニカ・サンギーヌが、貴公の増上慢な鼻柱を叩き折ってやろう!」 真紅のコッペリオンは両腕に纏わせたエネルギーで剣と盾を構成して、身構える。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ フランス軍別拠点・戦場上空 ~ (「この間合いでは飛び道具は使い難い! まずは空中舞踏(Air Dance)で・・・っ!!」) ザ ギ ギ ギ ギ ギ ッ !! フェルグスが『重力制御装置・カラドボルグ』による、重力を無視した超高速機動を発動させた直後。 全身を衝撃音が包み、危険を感じたシンシアは即座に空中舞踏をキャンセルした。 ほんの一瞬で、フェルグスの全身には荒く紙やすりを掛けられた様な傷が走っていたのだ。 その原因は、空中を漂う大量の金属片。先程のミサイル相殺によって生じたものである。 「そちらの超高速機動は想定済み。あのミサイルには色々と工夫を施していたでござるよ」 「この空間で無理に超高速機動を行えば、関節部やセンサーの類が無事では済むまい」 「これで飛び道具と速さを封じた。後は効果が切れる前に、お主を格闘戦で仕留めるまででござるな」 荒光は背面ブースターと足裏から斥力を発し、フェルグスへと肉薄する! だがっ!! 「 ぬ お お ぉ ぉ っ ?? ッ! 」 見えない力で弾かれた荒光がたたらを踏む。 「・・・カラドボルグを舐めすぎ。それと喋りすぎ。そして・・・」 前方へ高重力波を放って荒光を迎撃したシンシアは、淡々と指摘する。 フェルグスはロングソードを腰だめに構えて居合切りの構え。同時に両肩に備えた黒い刃の翼を広げる。 「厄介な金属片は、今の重力波で吹き飛ばした!」 フェルグスと荒光を結ぶ重力波の軌跡。瞬間的に障害物が失せたその空間を、空中舞踏でフェルグスが駆け抜ける! 高周波振動ロングソードが横薙ぎに振るわれ、荒光を両断せんとする。・・・だがっ! 「 刃 砕 牙 (じんさいが)ッ ! 」ビ キ ィ ィ ン !! 荒光は、迫り来るロングソードに斥力で加速した左肘と左膝を上下から叩き付け、その刀身を粉砕した! 「虚空格闘術っ…」「させないっ!」ジ ャ キ ィ ン ッ !! ジ ャ キ ィ ン ッ !! ジ ャ キ ィ ン ッ !! 即座に飛び上がった荒光が、技を繰り出そうとする。だがフェルグスも、金属片を厭わず空中舞踏で追撃する! 黒い翼を広げたフェルグスが荒光の周りを駆け巡った次の瞬間、全身を切り裂かれた荒光が墜落する。 「ぐはっ・・・な、何とか致命傷は避けられたものの・・・完敗でござるな」荒光は墜落しつつ、戦場から撤退する。 「何とか倒せたけど・・・思った以上に損耗させられたわ」体表に火花を散らしつつ、フェルグスは残心の構えを取る。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ フランス軍別拠点・前線 ~ リーチの差で、銃指威と麟駆の十字砲火の前にコッペリオンは手も足も出ずに居た。 「どうした? 相性の悪さを言い訳にでもする気かね?」 「フッ、この程度は想定内だ。そう言えば先程、我が軍の兵士達を随分と馬鹿にしてくれた様だな」 「・・・むぅ? 別に侮る気も、愚弄する気も無いぞ。単に事実を述べたまでだ」 「そうか・・・まぁ良い。私は、彼らの置き土産を使わせて貰おう」 オーデッドがその言葉を訝しんだ瞬間、銃指威の制御盤がビーム兵器の過熱警告を発する。 「いかん! 連続発射をし過ぎたか!」「オウ様、援護します!」 銃指威は掌を開き、ビーム砲の連続射撃によるオーバーヒートからの復旧を図る。 その間、ニーナの麟駆はコッペリオンに接近戦を挑み、銃指威への攻撃を阻止する。 「やはりな。確かに私も獣の相手は慣れていないが、普通の人間が獣の動きを模倣するのにも無理がある」 「互いが無理をしてるなら、つまり条件は同等という事だろう?」 その言葉通り。真紅のコッペリオンが振るうエネルギーソードは麟駆の攻撃をいなし、徐々に追い込んで行く。 「よし! ニーナ、下がれ!」「はい、オウ様っ!」「 そ こ だ っ !! 」 排熱を終えた銃指威が再び指鉄砲の構えを取り、射撃戦に移行する為に麟駆が間合いを開ける。 その瞬間こそが、ベロニカが待っていたチャンスであった。 「 ッ!! 何 い ぃ ~ っ !! 」銃指威が構えた指鉄砲に向けて飛来したのは、コッペリオンのワイヤーナックル。 ピンポイントバリアを張りつつ飛来した拳は、咄嗟の迎撃エネルギー弾諸共、銃指威の右拳を叩き潰した! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ 回想・試運転 ~ 「この『恐沙』・・・確かに加速は『禍風』並みにありますがねぇ、速度制御や方向転換の加減が難しいですぜ」 「そりゃそうじゃろ。『禍風』のは『重力制御装置』じゃが、そっちは普通に『重力緩和装置』じゃもの」 ザイードの感想に、カエデは事も無げに答える。 「『塵撤』の背部の推進器は核熱ジェットを使っておるから、単純な直線加速に限れば実際『禍風』にも匹敵するのぉ」 「で、積載性能もアップじゃ。両脚部は一体化して、グラップルクローを装備しておる」 「腕もミサイルランチャーを撤去した分、細くはなったがの。こちらでも操兵1機程度なら掴んで運べるぞよ」 「・・・一体、俺に何をさせたいんですかね? カエデ様」 「偵察と運搬じゃなぁ。それから、お主好みの設定で逃げ足が速いから。多分、使いやすくなってるじゃろ?」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ フランス軍別拠点・前線 ~ 「よし! このまま畳み掛けるっ! ・・・えっ?」ベロニカの視界の隅に謎の光景が引っ掛かり、思わず動きが止まる。 「蛮族めっ! 味な真似を・・・んっ?」オーデッドの視界の隅で友人が変な状態になってて、思わず動きが止まる。 「オウ様っ! ・・・って。何してんですか、あの人」ニーナは知人の大根役者ぶりに呆れ返り、思わず動きが止まる。 彼らの視線の先にあったのは。中空に空気椅子状態で座っている、長い耳をした軍服姿の男。 3人の視線が自分に集中している事に気付いた彼が、おもむろに何やら操作。すると、操兵の姿が彼を覆う。 「今回はオブザーバー(視察役)として来たつもりだったのだが。見つかってしまっては仕方がない」 「詫びと言っては何だが。この場は私、トワイス・ケブレが『晶烈華・改』にて引き受けよう!」 冒頭にも登場したトワイス・ケブレ。(経緯はSS作品『南極女子高生』第五話などを参照) 気付けば彼は、基本的にオスカー将軍の手駒として動く特任大佐の地位を得ていた。 理由があればワンマンアーミー可能な立ち位置に居る彼は、今回はそれを利用してオーデッド隊を訪問して居たのだ。 そして、『晶烈華・改』の透明化機能を使って『敵に見つかったから、仕方なく交戦しました』という体を装ったのが 今回の奇行という訳である。 とはいえ、実はこれも(干渉方法はトワイスに一任されては居たが)作戦の一環であった。 このタイミングに合わせて、一機の操兵が遥か彼方から高速で飛来していたのだ。 練習の甲斐あって丁度良い位置に停止した『恐沙』は、脚部のグラップルクローで麟駆を挟み込む。 そして有無を言わさず銃指威の脇を抱え上げ、その場から高速で離脱する。 「うむ! この戦闘では一本取られたと認めよう!」 「だが、大局では我がオーデッド隊の勝利であると知るが良い!」 「それではさらばだ! 又、いずこかの戦場で遭う事もあろう!」 恐沙はそのまま、最初に羅甲隊が攻めていた基地の方へと高速で飛び去って行った。 だが、コッペリオンの前には晶烈華・改が立ちはだかり、その行く手を阻んでいた。 激闘を終えたばかりのフェルグスも、この高速機動に対処する事が出来なかった。 そしてこの間、グレモリーの逢魔カスタムはこの戦場から密かに撤退して居たのであった。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ 羅甲隊の側面へと迂回中 ~ 「・・・撤退してる相手を奇襲って、ローランさん何を考えてるのかなぁ?」 一方。リリーが搭乗した純白のコッペリオンは、主戦場を迂回しつつ密かに移動していた。 通信を傍受しつつ状況確認すると、ゲバールが率いる部隊が羅甲隊を大きく押し戻している模様。 「うーん。どうやら私の出番は無い、かな?」 もしかしたら、仕事しなくても帰れそう? などと呑気してたリリーは、傍受する声が緊迫さを増したのに驚く。 「あれっ、何だかマズい事になったのかな? ッ! ・・・気の、せい?」 何だか黒い影が見えた気がしたので、足を止めて周囲を見回すコッペリオン。 目視とセンサー確認の両方で異常無し、と判断して再び歩を進める・・・すると! 「嘘・・・さっきまで何も居なかったのに」 静かにコッペリオンの背後へと現れたのは、長い腕を持つ、黒く無貌の操兵。突き出た胸部に独眼が不気味に光って居る。 「パン殿から話は聞いて居る・・・一つ、君の踊りを披露して貰おうと思ってね。しばしお付き合い願おうか」 戻る TO BE CONTINUED・・・
https://w.atwiki.jp/bellofelm/pages/922.html
サンクションズ 機体データ 全長 --- 本体重量 --- 全備重量 --- パイロット ケビン・ミュラー 所属 プレゼンター→O.M.S. 正式名称はKR-031マルス。プレゼンターが開発した機動兵器 オシリス社と提携を結ぶ軍事会社がプレゼンターから購入し その性能を確かめてもらう為、オシリス社に貸し出していた KRの形式番号はプレゼンターの『ウォリアーシリーズ』の前系列であり 現在生産中止となっている『クリーガーシリーズ』に与えられる番号であるが 『最新鋭の機動兵器』という触れ込みで、高額な値段で売りつけられた模様 旧式とはいえ、その性能は既存する地球の量産機よりも遥かに高く ホバー移動によって悪路をものともしない移動が可能 そして重力波を用いた主砲『グラビティカノン』は、必殺の威力を誇る 尚、サンクションズは英語で『制裁』という意味であり ミュラーの失態に激怒していたドゥーガルドによって名付けられた 武装 ヒートブレード×1 バルカン 胸部マシンキャノン ホーミングミサイル グラビティカノン×1 主な活躍 SRC外伝「傭兵達の挽歌2」 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る